こんにちは。
セールスライターの今野富康です。
さて、今日のお題は
価値は中身ではなく「外見」で決まる。
というお話です。
インターネットでも、紙のDMでも、
販売の成功率を上げるためには、
特典をつけることがよくあります。
お客様とも、
「今回はどんな特典をつけましょうか?」
というような相談をよくさせていただきますが、
特典をつける時にもし選択できるのなら、
「データ」より本・DVDなどの「現物」の方が
反応がいいことが多いです。
DVDは少なくとも2年前までは、
明らかにオンライン動画のプレゼントより
効 果がありましたが、
今はちょっとわからないですね。
今、DVDを見るデッキを持っている人の方が
少ないと思いますので。
しかし、本はいまだに有効だと思います。
というか、
1年前には確実に有効でしたし、
その傾向は今もさほど変わらないでしょう。
DVDと違って、
再生するメディアを必要としませんし、
商業出版された本に対しては、
世間一般の価値観からすれば
少なからず価値を感 じるからです。
面白いことに、
内容が全く同じでも、
データよりも書籍の方が価値を感じて
もらいやすいのです。
さらに言うと、
同じ内容の本でも、
装丁が高級な方が内容に価値を
感じてもらいやすいことが知られています。
つまり、どう言うことかと言うと、
人間は情報そのものではなく、
情報が提供されるパッケージ=外見で
その価値を推量的に判断している
と言うことです。
もちろん、これは、
「本質的」には間違った考え方です。
本来なら中身をきちんと吟味して
価値を理解した方がいいに決まっています。
でも、現実問題として、
人間はそのように行動しないし、
しようとすらしません。
なので、お客さんに価値を感じて
もらおうと思うのなら、
中身だけではなくて、
外見に気をつけることが大切になります。
面白い事例があります。
オランダのアムステルダム中央駅で、
世界的なバイオリニストが、
名器・ストラディバリウスを弾いて
パフォーマンスをしていました。
しかし、ギャラリーはゼロ。
人っ子ひとり立ち止まりませんでした。
なぜでしょうか?
それは、バイオリニストが、
ホームレスの格好をしていたからです。
どんな格好をしていようと、
バイオリニストの腕は最高、
楽器のポテンシャルも最高のはず 。
でも、誰もその価値に
気が付かなかったと言うわけです。
これは先ほどもお話しした通り、
人間が情報の価値を外見で判断して
いるということを端的に表していますよね。
実際、
現代芸術家のバンクシーが街中に描いた作品を
それと知らずに清掃員がきれいに洗い流した
と言う事例が日本でもありました。
つまり、私たちは、
「これは素晴らしいものですよ」と言う
ふさわしいパッケージに入れて価値を
示されないと価値を認識できない傾向にあるのです。
パッケージというのは、
書籍、セミナー会場、DVD、
額縁や台座、その他もろもろ
コンテンツを恭しく丁重に扱っているように
見せる舞台装置のことを指しています。
別の言い方をすれば、
私たちは価値そのものではなく、
パッケージに価値を感じている
可能性すらあるわけです。
もちろん、本質的ではない。
しかし、これが現実です。
皮肉な言い方をすれば、
パッケージ=見た目をよくすることに
投資することは費用対効果が極めて高い
とも言えますよね。
端的に言えば、
相手に価値を感じてもらうために
服装は気をつけた方がベターです。
セミナー会場は高級感がある方が良い。
とも言えるかもしれません。
いずれにしても、
人はパッケージによって価値を判断する
のですから、それを踏まえて対策する方が
いいでしょう。
そんなわけで、
価値は中身ではなく「外見」で決まる。
というお話しでした。
それでは、 またお会いしましょう^^
Ate breve, obrigado!
(アテ・ブレーベ・オブリガード)
セールスライター
株式会社northstar 今野 富康